１週間前のふるさとライブに続き、ライブツアー２会場目は東京。新宿での開催ももう４回目になろうか。今回は尺八演奏家の鯨岡徹さんをゲストにお迎えした。新潟では毎年出演いただき、思い起こせば過去には京都にも、岐阜にも、そして東京でも出会った初期の頃、出ていただいたことがあったが、東京では数年ぶりのの出演ということで、お客様には大変新鮮だったご様子。

新宿ミノトール２でのライブではバイオリンとのコラボが定番化しており、今回、尺八とのコラボということで、驚かれたお客様もいらっしゃったが、この新鮮さがライブを終始、緊張感と期待に満ちたものにしてくれたようだ。

今回は、テーマに沿って「あなたに捧げる１，２，３で愛のうた」で構成。一部は日本・世界の曲よりワルツと愛を意識しながら選曲、プログラムを構成。ワルツのメドレーでは、お客様参加型のクイズ形式にしながら、ズンチャッチャッのリズムに親しんでいただき、その後尺八との共演に。今回は演歌にも挑戦。意外にも懐メロが大好評。そしてその後、映画音楽など西洋音楽でのワルツメドレーでは、ピアノと尺八で新たな表現に挑戦。馴染みの曲がまったく新しい、和洋楽器がこんな風に合うのかと驚かれるお客様も・・。まさに音楽のちゃんぽん・・・と、あっという間に一部が終了。

二部はオリジナル曲で構成。グランルーのテーマソングをバラードからワルツに、ボーカルから尺八とピアノとどんどん展開し、会場中を観覧車（まさに１，２，３）の世界に・・・。その後、このたび決定した平戸での演奏とザビエルの話をしながら、「フランチェスコの夢」を尺八とともに演奏、まさに日本に西洋のザビエルが、ポルトガル船がやってきたときのような不思議な融合の世界・・・を感じ取っていただければとの思いがあった。

さて、今回のライブの一番のサプライズ。なんと、このライブのためだけに日本を訪れた台湾人のお客様がいたということ。当日まで知らなかった。その人は、サードアルバムに入れた新曲「ANNEソロジー」のモデル、亡き親友　ANNEのご主人CHENさんとその友人たち。（通訳係で同行してくれていた）。

このライブのことを知り、ANNEの曲を生で聴くためにわざわざやってきたのだと、開演２０分前に会場に来ていることを知って、目を疑った。友人たちが内緒でうまく予約し、当日のサプライズにしていたのだ。と、驚きを隠せないなかで、今回のライブははじまり、そしてライブも後半。まさに彼らが聴きにやってくるのをわかっていたかのようなプログラム編成に自分自身が不思議な感覚になった。そして、そのANNEソロジーを歌うとき、CHENさんの手にはこの曲の歌詞を拡大コピーし、アルファベットで日本語の読みがなが書かれた紙が・・・。彼はこの歌詞カードを持参してこの会場にやってきたのだ。彼はそれを見ながらじっと私の演奏を聴き、周囲の友人たちはずっと泣いていた・・。そして曲が終わり、CHENさんと抱き合った。

・・と、そんなサプライズもあり、その余韻が会場全体に昼も夜も消えない、愛のライブ。おかげさまで東京会場も泣き笑いで幕を閉じた。

ありがたいことにいただいた感想から、伝えたいことがお客様にちゃんと届いたようで、終わってから、感動をいただいている。

東京ライブはやり通すにはかなり気合が要るが終わってみれば、また・・と思ってしまう 麻薬のような存在かもしれない・・。

撮影協力　大手照雄さま　池田彩子さま

＜公演後寄せられたお客様からの声より＞